今、NHKで『坂の上の雲』という、司馬遼太郎原作のドラマをやっています。明治の始め、西欧の文化や言語と格闘した秋山好古、秋山真之、正岡子規が主人公です。
 彼ら三人は愛媛県松山市出身で、秋山好古は兄で陸軍軍人、日本の騎兵隊を整備した人で、秋山真之(さねゆきと読む)は弟で海軍軍人、日露戦争のバルチック艦隊との海戦で活躍、正岡子規とは幼なじみです。正岡子規は、秋山真之とともに東大予備門入学のために、東京の共立学校で受験勉強に励み、二人は、そこで、高橋是清から英語を習います。二人は東大予備門に入学しますが、真之は兄からの金銭援助を遠慮して、無料の海軍兵学校に入学し、子規は結核のために中退します。
 高橋是清が英語を教授するシーンでは、後の夏目漱石、塩原金之助も登場します。高橋是清は、自分は英語がわからなかったために、アメリカで奴隷として売られたということを話して、生徒達に英語の必要性を説きます。

 その学校では優秀だったはずの漱石も、後にイギリスに行った時、異文化、異言語との格闘の果てに、ノイローゼになってしまいます。そして、英語や英語教育には携わらずに、結局、文学をめざし、偉大な作品を残しました。

 また、斎藤兆史先生の本『日本人に一番合った英語学習法』を読むと、やはり、明治の人達がどう英語と格闘したかがわかります。
 ジョン万次郎や津田梅子は、アメリカでの生活があまりにも長かったために、英語は身に付けたものの日本語を忘れてしまったそうです。その逆に、辞書編纂も手がけた英語の達人斎藤秀三郎は、一度も外国に行ったことがなかったそうです。
 また、博物学者として有名な南方熊楠が、英語の達人であり、彼の英語で書いた論文がネィチャーに掲載されたということも知りました。しかも、彼が十代の頃すでに、和漢三才図会、その他当時の百科事典をひたすら書写し、しかも、見ながら写すのではなく、読んで記憶して、家で書写するという驚異的な学習方法であったということも知りました。しかも、アメリカでの英語修行でも、その方法で学習したそうです。学校へはほとんど行かずに、図書館でひたすら本(勿論英語)を読み、そこで覚えてきたものを家に帰ってノートに写すということをしたそうです。

 明治の人達の英語との壮絶な格闘を我々は、もっと知るべきですよね。

 それと、こういうことを教材化できないかしら……ともぼんやり考えています。

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