WOWOWの海外ドラマで、『私はラブリーガル』(英語のタイトルはDrop Dead Diva)っていうのがあるの。ラブコメ×リーガル×ファンタジーって感じのドラマです。

今週のエピソードでは、ジェーンとグレイソンが、ジェーンの母校スタンフォード・ロースクールとデイリー教授を訪ね、そこで二人で特別講義をします。そこで、ボランティアで法律相談業務を行っている学生ヴェロニカを手伝うことになります。案件は、シングルマザーが未払い残業代を会社に請求するというものですが、ことが複雑になっていき、結局、彼女の赤ちゃんが母乳を通してメタノール中毒になった件を会社に賠償させるということに発展していきます。しかも、デイリー教授は、教授として大学で教えながら弁護士としても仕事をしているので、なんと、対立する会社の顧問弁護士でもあるということです。

法廷では、『会社側が、無菌室での作業で使われるメタノールが母乳を通して赤ちゃんに影響が出ることを認識していたかどうか』『赤ちゃんのメタノール中毒が、全面的に会社の責任とできるか、つまり、他のメタノール接触や他の原因を排除できるかどうか』ということで争われました。

興味深かったのは、教授は法廷で会社の代理人として、シングルマザーのボランティア代理人であり学生であるヴェロニカンとヴェロニカを援助するジェーン、グレイソンと対立するところ。デイリー教授は会社側の勝訴を引き出すのが仕事ですから、シングルマザーに対して結構えぐい尋問もします。それから、学生に対しても、立場の弱さや未熟さにつけ込むような形で和解案を結ばせたりします。

それらを切り返しながら、しかも、デイリー教授が執筆した著書の中に書かれているケースをとりあげて、依頼人についての匿秘義務を主張する教授を、『第三者への情報開示』を論拠にして論破。シングルマザー側の勝訴となり、彼女と赤ちゃんを助けることができました。

最後の場面では、教授はヴェロニカに「よくやった」と言って褒め、ジェーンに対しても「いつもながら見事だわ」と言って笑顔で別れるの。法廷での対立があっても、ヴェロニカやジェーンの、教授に対する尊敬の念は変わっていない。

それぞれが、原告、被告の代理人として法廷で戦うことと、教授と学生としての関係とを、互いに利用しながらも分けて考えていること、結局各自の依頼人のために知識と論理を最大限の武器として使うということが共通理解されている。文化の違いだな~~と実感。多分、日本ではこんな風にはいかない。感情的になって、教授と学生との関係もぐじゃぐじゃになると思う。

ま、実際、アメリカの弁護士の全部がこうだとは思っていないけど、ドラマにはいいところだけが凝縮されているとは思うけど、日米の『言語や論理に対する考え方の違い』は大きいと感じました。

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